より安全で快適なアウトドアを楽しむために(WMA野外災害救急法/WAFAハイブリッドコース)

⼤分県アウトドア事業推進協議会は、令和5年度に創設した大分県アウトドアガイド認証制度の運営主体。大分県でアウトドア活動を安心・安全に楽しむとともに、自然環境に対する保全意識を向上することを目的として、様々な活動を行っている。

活動の一環として2024年11月にWMA野外災害救急法WAFAハイブリッドコースを開催した。一般社団法人ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパン(WMAJ)が主催するコースは遠方で開催されることが多く、資格取得のためには2泊3日のカリキュラムの中で実技と筆記の試験に合格する必要がある。国際資格の取得はアウトドア事業者にとって有益だが、コースの受講は経済的・時間的にも大きなハードルになっている。
今回、⼤分県アウトドア事業推進協議会は、大分のアウトドアをより魅力的なものに育て、背中を押すため、大分県アウトドアガイド認証制度の登録ガイドの中から参加者を集めてWMAを大分県に招き、開催することでアウトドア事業者が受講しやすいようにした。
そもそも…、
WMA野外災害救急法WAFAハイブリッドコースって何?

アウトドア事業者には認知が高いが、そうでない人には初めて聞く人も多いと思うので説明すると、
- WMA(ウィルダネス・メディカル・アソシエイツ)は、野外災害救急法であるWFA(ウィルダネス・ファースト・エイド)を扱っている団体。ここにおける野外(ウィルダネス)は「過酷な自然環境」「限られた携行資材」「医療機関での処置(決定的処置)を受けるまでに時間を要する」を定義し、そのような状況での災害救急法を学ぶ講習
- アウトドアガイドなどが事故や災害時に適切な対応ができる救急法をトレーニングできるカリキュラムを学べる
- 約40年前に北米で発祥し、今では世界31ヵ国で採⽤されている
- カリキュラムは医師と救助のプロにより考案され、毎年改良されている
- 年間受講者は世界で11,000人以上
- WAFAアドバンスレベルは、国際資格取得コースの中でも数⽇または数週間のアウトドア活動のために設計されたもの
もう少し嚙み砕くと、都市部の救急システムが使えない状況においての事故や怪我が発生した場合、自分の命や大切な人の命を守るために何ができるかを学ぶ授業。
今回は大分で開催されたセミナーの光景を少し覗き見させてもらった。
事前に14時間程度のオンライン学習を行ったあと、大分スポーツ公園宿泊研修センター「希感舎」で、2泊3日の研修。
救急救命法のレクチャーや



実際に傷病者がいた時を想定した実践練習で、リアリティーを追求した学びが得られる。



参加者からのアンケートでは「座学だけでなく、実技もあり、かなり実戦に近い緊張感が、今後のガイディングにとても役に立つ!」や「不安に感じていた救助法の考え方や手法を学ぶことができたことが、今後の活動の自信に繋がるものになった」などの声があり、本コースを通じた国際資格の取得が大きな自信につながったようだ。
すべてのアウトドア事業者が認証を受けなければならない制度という訳ではないが、アウトドアを楽しみたいお客様を出迎える事業者として、身につけておけば、より安心・安全な事業を行うことができる。
⼤分県アウトドア事業推進協議会、大分県アウトドアガイド認証制度の理念は「感動」「責任」「協同」。
行動指針は
- お客様に感動をお届けします
- お客様の安全の確保に努めます
- 大分県の自然と風土への理解を深め、保全に努めます
- 大分県のアウトドア活動の発展のために共に力を合わせます
- 自身の能力向上に努めます
これからもアウトドア事業者とすべてのお客様のさらなる安心・安全を実現するために、あらゆる取り組みを行っていくとのこと。
最新情報は
大分県アウトドア事業推進協議会ホームページ
https://oitaoutdoorguide.com/news
をチェックしてください。