キャンプ初心者の基礎知識【道具編②】

コロナ禍からの爆発的なキャンプブームは少し落ち着いてきたが、自然への関心が高くなった昨今、キャンプは文化のひとつになったのではないかと感じる。アイテム(ギア)に関しても、買う人がいれば商品は生産されるわけで、始めたい時にアイテムを揃えて始めることができるキャンプにとっても恵まれた時代になった。
大分県のアウトドアの大御所3人に聞いた必須のアイテムは以下のとおり。

■テント
■ペグ・ペグハンマー(強風時の対応など)

種類によって強度が異なるので、
設置場所や天候によってはペグ選びも重要となる
■寝具(寝袋または布団)
■マット
■ランタン

目的や用途で選ぶとキャンプが快適になる
■テーブル
■タオル
■軍手
■ビニール袋(ゴミ袋、用具入れなどに使用)
■救急セット(絆創膏、消毒液、頭痛薬など)
外で持ち込んだ食材を食べて寝るだけであれば、これだけあれば最低限のキャンプは成立するのだ。
この基本セットに目的に合わせたトッピングをどのように行っていくのかによって、他のアイテムが増えていく。
ゆったりとした時間を楽しみたい人は


■タープ
※上記写真のような、キャンプやアウトドアで日差しや雨風を防ぐため布状の屋根
■チェア
■レジャーシート
■モバイルバッテリー
など、好みに合わせて揃えるとよい。
キャンプ飯を楽しみたい人は


■炭
■薪
■火消壺
■着火ライター
■着火剤
■トング
■焚火台・焚火シート・コンロ・グリル
■焼き網・鉄板
■クーラーボックス・保冷剤
■食器(皿・コップ・箸)
■調理用品(包丁・まな板など)
■キッチンペーパー
■ウェットティッシュ
■ラップ・アルミホイル・竹串・爪楊枝
など。
火起こしから楽しみたい人は

■アウトドアナイフ
■火吹き棒
■メタルマッチ
※上記写真がメタルマッチ。ライターなどで着火しても良いが、もっとワイルドなキャンプ気分を味わいたいひとにおススメ
など。
近くの温泉でお風呂を楽しみたい人は
■お風呂セット
夏や冬などのシーズンには
■虫よけスプレー・日焼け止め
■カイロなど防寒に役立つもの
など。
その他
■星空を楽しみたい…望遠鏡
■野鳥観察をしたい…双眼鏡・望遠鏡
など。
※防寒着や着替えなど、服装については触れないが、特に防寒に関しては、少し過剰に思える準備が必要
楽しみ方はひとつではない。最低限必要なものを揃え、ルールを守ること以外は「みんながするから」「みんな持っているから」といった人の目や価値観は捨ててしまった方がいいのかもしれない。なぜ外で過ごすのか、どうして外だと楽しいのかを見つめ、自分なら何をしたいのかを考える。雨などのイレギュラーを楽しみ、焦げたご飯などの失敗を楽しむ。
取材したキャンプイベント中、予想外の強風でタープが折れたり、風が吹きすぎて薪が早く燃え尽きてしまったり、火力が上がり過ぎて飯盒のお米が焦げてしまったりするハプニングが発生した。折れたタープを外すと、春の陽気を体で感じられ、家の電気炊飯器では食べられないおこげのほろ苦さを感じたり、考え方ひとつで、ハプニングも楽しみに変わる。
万全に揃えた道具を持ってしても、自然の力には到底かなわない。自然の中で遊ぶということは、自然に遊ばせてもらうことと捉え、思うとおりにいかないことも楽しみに変えることが重要。