中津干潟お散歩イベントを開催してみた
オオイタおそと時間イベントで中津干潟をお散歩するイベントを開催。
5月とあって、潮干狩りに最高な季節じゃないかとできるところを模索したが、漁獲量の減少などの諸事情で見送りにしている場所が多く、イベントとしては開催すべきじゃないかなと見送ることに。またいつかできたらいいな。
早とちりしたスタッフが潮干狩りだと先走って長靴、バケツなどの備品を一式揃えてしまっていたのだが…(笑)
潮干狩りしたかったなーと思いつつ、過去の記憶を辿ると、潮干狩り自体も確かに楽しかったが、海の底を歩くという非日常が楽しかったのだと気付く。
昨年取材でお世話になった中津干潟の「水辺に遊ぶ会」に連絡を入れてみた。
「中津干潟って勝手に歩いてもいいん?」と問うと、
「沼のように沈んで出られなくなる場所が多いからおすすめはしない」とのこと。
そこで、学校や地域を対象に干潟観察会というイベントを行っている水辺に遊ぶ会の協力という形で(無理言ってスミマセン)、彼らが普段から行っているイベントの“いいとこ取り”、「中津干潟お散歩イベント」を開催することにした。
開催日は5/18(土)。
定員は50名程度。
前回のイベント、冬キャンプで募集に多少苦戦したため、4/26(金)から早めにインスタグラム広告の告知と募集を開始。週末ちょっとでも申し込みがあればいいなーと思いながら日曜の朝…。
油断してる間に予約の人数が60名に…。募集定員を上回ってしまったこんなに関心が高いものだったんだと気付く。1日半で申し込みが終わってしまう、有り難いが申し訳ない展開になったのだが、安全を考慮して、申し訳ないが募集を終了させていただいた。まるで即日完売の有名アーティストのチケットのようだ。インスタグラムのDMなどで「早く知りたかった」などのありがたいメッセージをくださった皆さま、ありがとうございます。
打ち合わせや下見などを終え当日。
先走って長靴を買ったスタッフも報われる干潟お散歩イベントを開催。
イベントの日はなぜか晴れる(晴れ過ぎるくらい晴れたのが少し仇となるのだが)。
準備段階からこんな天気だったらいいなと思っていた空が頭の上に広がる。
まずは下見。歩く場所、今いる生き物の話を雑談交じりに教えてもらう。
「水辺に遊ぶ会」の詳しい取り組みは、昨年公開した記事「中津干潟水辺に遊ぶ会(ひがたらぼ)」で紹介しているのでこちらもチェック。今回は彼らを含め、多くの人たちの力で守っている中津干潟とイベントを中心に紹介。
受付開始
そして開幕
中津でのイベントなので、周辺の中津・宇佐近辺の参加者が多いだろうなと思っていたが、大分市や別府市、遠くは福岡県大野城市からのご参加も。朝早くからありがとうございます。
まずは
お子さま連れが多かったので海の隣の松林で番号を書いた松ぼっくりを探す宝探しゲーム。
昔、松林はその地域に暮らすみんなにとって身近な場所だった。各家庭にあった竈(かまど)に火をいれる着火剤である松ぼっくりや葉を探しに多くの人が訪れた。近代化とともに家電が進化し、各家庭に当たり前のようにあった竈(かまど)がいつの間にか姿を消し、火を入れることもなくなったため、だんだんと人の足が遠のいた。人が行かない場所はいつしか廃れ、ゴミが散乱し、人も遠のき、ついには中津の昔の子供たちにとってのお馴染みのイベントである「浜遠足」も姿を消したのだ。
整備の行き届いた松林で宝探し。
子どもを喜ばせようと宝を多めに仕込んでいたので、
たくさん集めてしまう子どもがでてきたのはご愛敬(すごいよ)。
続いては海岸沿いをお散歩。
そして、セットバック護岸、この場所で唯一残された砂浜を見学。
波で打ち寄せられたゴミが多かったが、明日は大人数でビーチクリーン活動を行うとのこと。人があまりやって来ないこの砂浜にたくさんのゴミが打ち上げられてしまう。
この瞬間にもたくさんのゴミが海を漂っているのだな。
外で護岸についての人形劇ドラマを見たあと、昼からの干潟散策に備えて腹ごしらえ(人形劇ドラマは絶妙に面白いので、興味がある人は水辺に遊ぶ会へお問い合わせを)。
干潮を迎え、遠くまで広がる干潟の大きさに圧倒される。
ここは埋まって、
あっちは大丈夫。…わからない。
走り回りたくなるが、知らないと大変なことに。
これまでにもたくさんの長靴たちが干潟に飲み込まれてしまったのだそう。
中津干潟を散策したい時は必ずプロにお問い合わせを。
広大な中津干潟を沖の方まで歩いて行けるポイントに移動。
時期によって違うが、今は2~3㎞沖合まで歩いて行ける。
もう一つのお楽しみであるカブトガニを探したのだが、なんと天気が良すぎて水温が高くなりすぎたようで、その姿を見つけることはできなかった。
それでも子どもたちは水辺の生き物探しに熱中。
沖から陸を撮ってみる。ここがものすごく沖合だということが信じられない。
歩いては写真を撮る。
極めつけはこの写真
南米の世界遺産のような写真が撮れた。
さながら「ナカツ塩湖」。…湖ではないが。
大人でもなかなか知らない知識を披露する子どももいて、楽しいひと時を過ごした。
13:30頃から、潮が満ちてだんだんと干潟が狭くなってきた。
戻れないと大変なことになるので戻る。
もっとここにいたかったな。
素晴らしい自然は当たり前に享受できるものではない。
山に登る、海を泳ぐ、川で遊ぶ、土と戯れる…。体中で自然を感じることによってわかることがある。
みんなが自然の中に生かされている意識を、ちょっとだけ持って毎日を送る。ちょっとずつの積み重ねで、大きく大切なものを守れるのかなと思った。
今年はイベントを少し多めに開催予定。決まり次第またお知らせします。
水辺に遊ぶ会では、水辺に関わるイベントを随時開催しています。
詳しくはこちらへ
NPO法人 水辺に遊ぶ会
http://mizubeniasobukai.org/
水辺に遊ぶ会
- 住所
- 大分県中津市東浜1151-4
- 電話
- 0979-77-4396